「ブギウギ」バドジズに意味はない！？笠置シヅ子の個性を活かして作られた！

2023年11月8日2024年3月18日

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「ブギウギ」に登場する「バドジズ　デジドダー」という歌詞にはどんな意味があるのでしょうか？

また、「バドジズ　デジドダー」という歌詞が含まれた「ラッパと娘」は、笠置シヅ子さんの個性を活かすために服部良一さんが作られた曲とのこと。

「ラッパと娘」製作の裏話についてもまとめてみました。

「ブギウギ」バドジズに意味はない！？

「ブギウギ」において登場する「バドジズ　デジドダー」という歌詞にはどんな意味があるのでしょうか？

実は、この歌詞自体に意味はなく、声を楽器のように用いた”スキャット”という歌唱法であり、歌詞の代わりにメロディーを歌っているだけなのです。

「バドジズ　デジドダー」という歌詞が入っているこの曲は、服部良一さん作詞作曲の『ラッパと娘』。

『ラッパと娘』の歌詞には、「バドジズ　デジドダー」の他にも「ラゝゝゝゝゝダドジパジドドダードジダジデジドダー」、「デジデジドダーデジドダーバドダジデドダー」という歌詞も。

どの歌詞にも言葉自体に意味はなく、メロディーにあわせて歌っているだけであり、「歌」というよりも声を一つの楽器のように表現する手法・スキャットを用いたものとなります。

「シャバダバ」「ドゥビドゥバ」「パヤパヤ」「ルルル」などと同じで、

『ラッパと娘』の「バドジズ　デジドダー」にも、「ダドジパジドドダードジダジデジドダー」にも「デジデジドダーデジドダーバドダジデドダー」にも意味はないのです。

「ブギウギ」の中において、羽鳥善一（草彅剛）は「やっとジャズができるんだ！」ととても嬉しそうな様子。

『ラッパと娘』のメロディーからは明らかにアメリカのジャズの影響を受けている様子が伝わりますが、「バドジズ　デジドダー」の歌詞は、英語に近いわけでもなく、かといって日本語に近いわけでもないため、

アメリカのジャズをそのまま真似たものではない別物であるとともに、今までの日本の音楽にはなかった新しいメロディーと歌詞を取り入れたものであることが分かります。

「ブギウギ」・『ラッパと娘』は笠置シヅ子の個性を活かして作られた！

男女混成のレヴューを掲げる松竹楽劇団の旗揚げメンバーとして、大阪より上京した笠置シヅ子さんは、

日本コロムビア専属の作曲家であるとともに、松竹楽劇団の指揮者を兼務していた服部良一さんと出会ったことでその才能が開花することとなりました。

初めて出会った笠置さんの印象について、服部良一さんは自伝の中で以下のように語られています。

大阪少女歌劇団のトップスターだった笠置さんは、松竹楽劇団のスタッフの間でも話題の中心だったことから、

服部さんは「どんなすばらしいプリマドンナかと期待に胸を膨らませた」とのことでしたが・・・

スタッフ、キャストでごった返す稽古場に現れたのは…薬びんをぶらさげ、トラホーム病みのように目をショボショボさせた小柄の女性がやってくる。

裏町の子守女か出前持ちの女の子のようだ。まさか、これが大スターとは思えないので、ぼくはあらぬ方向へ期待の視線を泳がせていた。

ところが、「笠置シヅ子です。よろしゅう頼んまっせ」と、目の前にきた、鉢巻で髪を引き詰めた下りまゆのショボショボ目が挨拶する。

ぼくは驚き、すっかりまごついてしまった。
「ぼくの音楽人生」

服部さんの笠置さんに対する第一印象は、「目をショボつかせた冴えない子」というものだったそうですが、

笠置さんの稽古を見たことでそのイメージは一新され、「なるほど、これが世間で騒いでいた歌手か」と感心したとのこと。