「ブギウギ」藤村薫のモデルは野川香文と藤浦洸の2人？演じる宮本亞門と笠置シヅ子の縁とは？

2023年11月10日2024年3月18日

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「ブギウギ」に登場する作詞家・藤村薫のモデルについて調べてみたところ、一人の人物ではなく、野川香文さんと藤村洸さん2人の作詞家を参考にした人物であるように思われます。

この記事では、作詞家・藤村薫のモデルだと思われる野川香文さんと藤浦洸さんについてご紹介させて頂くとともに、藤村薫を演じる宮本亞門さんと笠置シヅ子さんとの間にあるご縁についてもご紹介させて頂きます。

（※ネタバレを含みます。ご注意ください。）

「ブギウギ」藤村薫のモデルは野川香文と藤浦洸の2人？

「ブギウギ」に登場する作詞家・藤村薫のモデルは1人ではなく、野川香文さんと藤浦洸さん2人の作詞家を参考にした人物であるように思われます。

その理由は以下の通りとなります。

作詞家・藤村薫とは？

公式ページの藤村薫の人物紹介欄には以下のように記載されています。

破天荒な天才作詞家。羽鳥に依頼され、スズ子の新曲の作詞をする。

また、「ブギウギ」34話の番組内容紹介には、以下のような記述も。

スズ子（趣里）は、羽鳥善一（草彅剛）と藤村薫（宮本亞門）からスズ子のための新曲「センチメンタル・ダイナ」が披露され、早くスズ子に歌ってほしいと言われる。

よって、藤村薫のモデルとなった人物は、はスズ子の新曲「センチメンタル・ダイナ」を作詞した人物であるということになります。

作詞家・野川香文

笠置シヅ子さんが歌った「センチメンタル・ダイナ」の作詞は野川香文さんが手掛けられています。

ゆえに、作詞家・藤村薫のモデルは野川香文さんであると言えますね。

「薫」という名前も、野川香文さんの「香」の文字を「カオル→薫」と変化させて付けた可能性もありそうです。

明治37年（1904年）生まれの野川さんは、早稲田大学建築科を卒業後、戦前５大新聞のひとつである「時事新報」の記者をされていました。

在職中より「大井蛇津郎（大いにジャズろう）」というペンネームでジャズ評論を始め、昭和5年（1930年）頃からジャズを本格的に研究されるようになり、昭和10年（1940年）頃にジャズ評論家となられたとのこと。

ジャスの普及に尽力され、評論だけでなく、訳詞・作詞・レコードの企画制作も手がけられており、淡谷のり子さんの代表作「雨のブルース」（作曲は、羽鳥善一のモデルとなった服部良一さん）の作詞もされています。

「センチメンタル・ダイナ」の作詞を担当されたのは野川香文さんであり、名前の「カオル（香→薫）」を考えても、藤村薫のモデルは野川香文さんであると考えられるのですが、

「センチメンタル・ダイナ」以後、野川さんは笠置シヅ子さんの曲を作詞されていないため、「ブギウギ」において「センチメンタル・ダイナ」以降も藤川薫がスズ子にの歌の作詞を担当する流れとなるのであれば、

作詞家・藤村薫には、もう一人モデルとなる人物がいるように思われます。

作詞家・藤浦洸

「ブギウギ」に登場する作詞家・藤村薫に野川香文さん以外のモデルとなった人物がいるならば、それは藤浦洸さんだと思われます。

明治31年（1898年）長崎県に生まれた藤浦さんは、同志社大学神学部に入学されますがほどなく中退し、3年の放浪を経て慶應義塾大学文学部に入学されました。

大学卒業後は音楽評論家の伊庭孝に師事し、浅草オペラの俳優等を経て、コロムビアレコード文芸部のエドワードの私設秘書としてジャズソングの訳詞などを手掛けられていました。

その後、作詞した淡谷のり子さんの「別れのブルース」（作曲は、羽鳥善一のモデルとなった服部良一さん）が大ヒットとなったことでコロムビアレコード専属の作詞家となり、多数のヒット曲を生み出しました。

藤浦洸さんは、「アイレ可愛や」、「ヘイヘイブギー」、「たのんまっせ」、「恋はほんまに楽しいわ」など、多くの笠置シヅ子さんの楽曲の作詞を手掛けられています。

また、名前も「藤村薫」と「藤浦洸」でどちらにも「藤」の字が含まれているとともに、3文字であることも共通していることから、

藤浦洸さんも藤村薫のモデルであると考えられます。

ゆえに、「ブギウギ」に登場する作詞家・藤村薫は、野川香文さんと藤浦洸さんの2人をモデルにした人物ではないかと思われます。

「ブギウギ」藤村薫を演じる宮本亞門と笠置シヅ子の縁とは？

「ブギウギ」において藤村薫を演じる宮本亞門さんは世界的な演出家としてご活躍されています。

演技指導がしにくくなるからという理由で、これまで「自分が演じることは極力避けてきた」そうなのですが、今回「ブギウギ」への出演を決意されました。

それには理由があるとのことで・・・

宮本さんが笠置さんのファンだったということの他、宮本さんのご両親と「ブギウギ」のヒロイン・スズ子のモデルとなった笠置シヅ子さんとに共通点があったからだそうです。

香川県出身

宮本亞門さんの祖父・俊三さんの出身地は香川県（坂出市）。

一方、「ブギウギ」のヒロイン・スズ子のモデルである笠置シヅ子さんの生まれたのも香川県（現・東かがわ市）。

笠置さんの出身地と宮本家のルーツが同じ香川県であることから、ご縁を感じられたとのこと。

舞台は松竹歌劇団

宮本亞門さんの母・須美子さんは、「ブギウギ」にてスズ子が東京で所属する松竹楽劇団のモデルとなった松竹歌劇団に久世蘭子の芸名で所属されていました。

笠置シヅ子さんは宮本亞門さんの母・須美子さんの後輩にあたるそうです。

NHK朝ドラ「#ブギウギ」#宮本亞門は人生初のドラマ出演で、作詞家の藤村薫役でデビューします(11/11から）！
亞門母が松竹歌劇団だったことから、このドラマを受けさせて頂くご縁になりました。
ブギウギUSKのモデル、現「OSK日本歌劇団」は、東京に松竹座が出来たことでOSKの一部が移動し（続き）→ pic.twitter.com/qkhfHjKdgx
— 宮本亞門 (@amonmiyamoto) November 8, 2023